「納得の間取り日本人の知恵袋」という本
2016/04/10(日)
住まいについて
この本は講談社α新書からでている黄色の表紙の新書であります。
さらさら読めて、3時間もあれば「家の間取り」ってそう考えればいいんだ・・・と文字通り「目から鱗が落ちる」こと間違いなしであります。
著者の吉田桂二氏は、日本の木造建築では超有名な大家の先生であります。(昨年末に逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。)
吉田先生は夜中に毎日スケッチを日課にしていたそうで(お弟子さんから聴いた)日本の主な古い街並みはほとんどご自分のスケッチ集に収録されているのであります。
そのような含蓄の中から生み出される日本の先達の知恵が凝縮された「間取り術」でありますから、とても奥が深いんだけど、なぜかとっても分かりやすい。
真理というのは以外とシンプル(単純)なんですね。
ゆい工房では、毎年、直弟子の先生に、隔月で来社いただき、木造軸組の設計術を学んでおります。
あんまり人の事はいえないんだけど、木造建築って四年生大学ではほとんど体系的な授業は皆無。プレハブメーカーのプラン集をそのまま引き写して木造住宅つくちゃおうという剛の者もいる業界でちょっと不安を覚えます。
だけど、この「納得の間取り日本人の知恵袋」を一読いたしますと、素人の読者の方も、間違いなく木造住宅の間取りの善し悪しに対する価値判断の基軸が、いとも簡単にできるというすぐれモノ。
絶対に家を建てる前に、一読しておいた方がいい建て主のための本です。