ボツワナの住宅-その1

2013/08/11(日) 日常
ゆい工房設計課の工藤です!
前回に引き続きボツワナの住宅を紹介します。
私がJOCV隊員として活動をした赴任地は、NWDCという役場の建設局建築課でしたが、その役場はボツワナ北西部マウンという所にあります。マウンは国内では観光都市として整備され、野生の動物が見られることで有名なオカバンコデルタに近いということもあり、週末には海外から訪れる観光客であふれるほどに賑やかな都市です。しかし、中心市街地から離れた地方で暮らす人々の生活は貧しく、住まいも昔ながらのハットと呼ばれる住居に住んでいます。ハットの造り方は、伝統的方法によれば、床や編み枝に組まれた壁は牛糞と土を混ぜたもので塗られ、屋根は萱で葺かれています。形は殆どが円形です。何故円形なの?と思われるかもしれませんね。一説によると円形にすることで外力に対して強く、しかも夏の暑い太陽光線を受ける面積が小さくなるように考えていると言われています。しかし、最近は、ブリック(煉瓦サイズのコンクリ-トブロック)で積まれた四角のハットが目立つようになりました。ハットは家族の人数分或いはそれ以上の数が敷地内に建てられています。使い方は様々です。寝室であったり台所であったりまたは浴室であったりと色々です。雨天以外は外で食事を作ることが多く、接客も外で行います。彼らにとって外部は住居の一部なのです。

右上の写真は、ハットの前で牛肉を薄切りにしている様子です。
左下の写真は、家の出入り口の前面を塀で廻して作業スペースとしてはっきりと分けられている場合です。