「経年劣化」は世の常、と感じることもあるが、
時間の経過とともに、
あじわいが増し、美しいなぁと感じることもある。
新品だったころよりも、美しいなぁと思えるような家。
そんな家ができたらうれしいなぁと、最近、特に感じさせられる。
木材は、切り出した時には、
「赤身」も「白太」も、まだまだ、初々しい感じで、
その違いは、くっきりとしているが、
建築仕上げ材として、室内空間にあると、
時間の経過とともに、その色味の差が、少なくなってきて、
いわゆる「飴色」になってきて、
落ち着いた雰囲気になる。
そうすると、室内空間の一体感がよりでてきて、調和の美が醸し出されてくるようだ。
無垢の床板も、当初は、自然塗料で仕上げていても、マットな感じがあるが、
木から出てくる油分により、徐々にツヤ感がましてくる。
『経年美化』という尺度が、
建築物の長寿命化につながっていると、思うのだ。
▼スギ材の「赤身」と「白太」を含む柾目板材を使った家具収納の戸
時間とともに、色味が調和され美しさが増してくるように思う
▼無垢板は自身の油分をだして、床のツヤ感が増し、いい味わいになってくる