キッチンのかたち
2019/05/04(土)
家づくりでは、「間取り」がとても重要な要素です。
かつては、大手ハウスメーカーのプラン集をまねて、住み手の暮らし方なども全く考慮しないスタイルが横行していましたが、今の時代は、住み手の個性に応じた間取りが多くなってきました。
キッチンのかたちも多様化してきています。
かつて、北東側の位置にキッチンが配置されていた時代がありました。食品が傷むので暑い日差しを避ける為に「北東側キッチン」のプランが多くありました。
しかし、建物の断熱性や冷蔵庫の性能やデザインの改良等により、キッチンが表側に出てきました。
今度は、手元が見えすぎるので、片付けるのが大変だったり、壁側や窓側に向かって行う作業で孤独感を感じるといった状況が出てきて、「対面式キッチン」がもてはやされるようになりました。下の写真は、流しの水栓カランが完全に隠れるくらいにカウンターを高くしたケースです。左右両側からキッチンにアクセスできる動線が特徴的です。
ところが、近年は、対面式は車椅子で作業したり複数人で作業するのにむいてないので「オープンなキッチン」にしたいという方も、少なからずでてきました。テーブルも作業台として使えるので、多人数で何かをこしらえたりすることが可能です。左側に食品庫を設け雑多な物は目につきにくいようにかたづけられます。
何を優先させるかという、住み手の価値観が、家のかたちに反映される時代になってきました。