●企画住宅時代3

2008/02/11(月) 未分類
●坪単価は住宅価格の指標にならない

一般に「ローコスト」といわれる住宅会社の坪単価は驚くほど安い。だが、これは「意図的」に安く設定しているといった方が適切かもしれない。

そもそも、ハウスビルダーが設定している「坪単価」の算定方法は、一般的な消費者が考えている「坪単価」とは違う。

敷地条件や顧客の要望で変動がある「外部給排水工事」「カーテン」「照明」「暖房設備」などは含まない。もちろん「外構工事」や「オプション工事」も含まない。

おまけに総二階の場合の「参考坪単価」である。

とりわけ、「ローコスト」と呼ばれるビルダーでは、最初の「標準設定」を最低の仕様で設定されていることが多い。多くの場合、「標準設定」で満足がいかず多くの「オプション」が必要になってしまう。

たいがいの場合、「ローコスト」と呼ばれるビルダーでは、最初のいい出し価格である「坪単価」に10万円から15万円上乗せしなければ最終契約坪単価にはならないことが多い。

これに対して、一般的な工務店や大工さんの「坪単価」は一般消費者の考えている坪単価とほとんど同じものだ。

必要となる費用を単純に足し算したものなので、請負金額を延べ床面積で割り算すると、「こんなに坪単価が高いの?」なんてことになってしまう。

最初の「坪単価」の安さに惹かれて商談を始め、「結果的に安くはなかった」という話はよく聞く。極端な例では訴訟になっているケースもあるという。

「坪単価」ほど、お客様に説明しづらい概念もない。なんとか正直者がバカを見ることがないようにしたいと思うのだが・・・。


つづく

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