いい家は無垢の木と漆喰で建てる

2007/07/31(火) 未分類
これは、一級建築士で工務店を経営している神崎隆洋氏が書いた本。
ダイヤモンド社からでており、時々新聞トップの書籍欄でも見かけるので読んでみた方も多いと思う。

基本的な骨太のコンセプト(思想)は大いに賛同できるところ。本物の無垢の木を使い、壁はビニールクロスを使わず、漆喰(塗り壁)で仕上げる。この単純明快なコンセプト、現在の家ではほとんど実践されていないのはとても残念だ。

あの整理術で有名な野口悠紀雄教授も、神崎氏のコンセプトで建築した家を絶賛している。

冷静に考えて見れば、この基本コンセプトは、戦前多くの家で当たり前のように実践されていたものなのだ。ところが、大量生産型の科学建材の登場で住宅の素材が全く様変わりしてしまった。

これは歓迎すべきことだろうか。表向き華美な化粧をして、一時的にはキレイだけれど、すぐに価値がなくなってしまう空洞型住宅や、たんなる使い捨て住宅を量産しただけなのではあるまいか?

ここらへんで、もう一度じっくり考えてみる必要があるのかもしれない。