●ツーバイフォー住宅雑感
以前、私どもの会社でも「ツーバイフォー住宅」に取り組んだことがある。
一時期、木造住宅(伝統工法)が前近代的なしろものに
感じられたからである。
逆に、ツーバイフォー工法は木造軸組工法に較べ合理的で
無駄のない建築物に思えた。
取り組んでみて確かに合理的だ。耐震性能、耐火性能もいい。
気密も取りやすい。
だが、何かが違うんじゃないかと思い始めた。
今になって整理してみると、以下のような事になる。
●窓が小さくなる。
これは荷重を壁でささえる「ツーバイフォー住宅」の宿命だ。
また、欧米では「窓は壁をくりぬいた」もの。
日本は「建具で開閉する」 ものだ。
「高温多湿」な日本の気候風土に適合するだろうか?
●「庭と建物が一体」という思想に乏しい家になる。
どうしても「ツーバイフォー住宅」は内に閉じた建物になる。
庭も家のエレメントの一部という伝統的な日本建築の考え方とは
少々違うような気がする。
●「個室重視」の家になる。
荷重を壁でささえるとう宿命から、一定量の「壁量」が必要になる。
木造在来では柱で荷重をささえているので開口部を比較的自由に取れる。
ライフステージにあわせた間取りの変更も比較すると断然やりやすい。
●建具が「ドア」になる。
これは「ドア」の文化だから仕方がない。
引き戸はコストもかさむ。インテリアとしてもなじまない。
けれど「引き戸」や「障子」は日本家屋が世界に誇れるアイテムだ。
●外観が洋風になる。
当たり前のことを言うな、と怒られそうだ。
けれど、家をたてるということは、街並みへの責任を負う
ということでもある。
●体力面材が「合板」でできている。
湿気でその後、剥離することはないのであろうか。
等々、少々気になることではある・・・。
いつか続きを書きます。今日のところはおわり。