失敗しない間取り

わたしたちは、「広がり間取り」をご提案します。

現在の住まいの多くは、35~40坪以上の比較的大きな面積でできています。一方、家族数は年々少なくなっています。ところが、大抵の人々は住まいが狭いと感じながら暮らしています。それは部屋数を増やしても解消されない問題で、間取りに原因があるのです。
4LDK・5LDKと、多くの個室をつくることは、限られた面積を小割にすることなので、1部屋のサイズは小さくなります。しかも人間は、ひと時に1カ所にしか居られません。つまり狭い部屋に居れば、狭いと感じるのは当然です。

部屋相互につながり、広々と、風通しよく住むことのできる間取りが「広がり間取り」です。
広がり間取りは、部屋をひとつずつ仕切るのではなく、広がりを生かして空間に一体感をもたせながら、住み心地の良さを追求する間取りですので、家族の自然な交流が生まれます。無駄な玄関ホールや廊下を少なくして引戸を多用することで、家族の変化にも対応できる長寿命の住まいになります。
少ない面積の家でも、広々とした家をつくることが十分可能な間取りなのです。

 

よくある間取りと、広がり間取りを比較してみましょう。
通常の間取り / 1F

広がり間取り / 1F


通常の間取り / 2F

広がり間取り / 2F

 

●生活の視点から
通常の間取り

中廊下があるために、台所から洗面所への動線が長くなり家事作業に負担が掛かる。1階和室が中廊下によって家族スペースと分断されているため、普段使われない部屋になる可能性が大きい

広がり間取り

部屋相互につながりがあり、広々と、風通しよく住むことができる。居間などに2階に上がる階段をとることにより、家族の自然なふれあいが生まれる。

 
●通風・採光
通常の間取り

2階洋室6畳(右)の通風が気になる

広がり間取り

普段は引戸を開けて、部屋を一体的に使えるようにする。引戸は開けておいても邪魔にならない為、通風上有利。

 
●経済的な視点から
通常の間取り

間仕切りや壁や造り付け家具が多すぎる間取りになっていないか。2階の子供室が子供部屋だとすると、このように壁やドアで区画した個室にしてしまうと、後々の転用が利きにくい。

広がり間取り

子供が幼少の頃は間仕切り壁をできるだけ設けない。仕切る場合には、移動家具等で仕切る。生活の変化に容易に対応できるために、長く使える間取りである。

 
●構造的、耐久的な視点から
通常の間取り

1階と2階の壁の位置にずれはないか。1階の薄く色がついた部分に2階があり、強度上の不安がある。1階の部屋の上にバルコニーがあるために、雨漏りしやすい。 

広がり間取り

水廻りの出入口は、引戸の方が万一の事故に対処しやすい。

 
間取りは家族の心に影響を及ぼし、生活スタイルさえも変えてしまいます。
ゆったりと流れる時間と家族とのコミュニケーション…。
間取りが変わるだけで、こんなにもすばらしい空間へと改善されることをどうぞ体感してください。

広がり間取りQ&A

間取りを細かく仕切らないで、広々とさせるのは、どうして?

A. 現在の住まいの多くは、35~40坪以上の比較的大きな面積でできています。一方、家族数は年々少なくなっています。ところが、大抵の人々は住まいが狭いと感じながら暮らしています。それは部屋数を増やしても解消されない問題で、間取りに原因があるのです。

4LDK・5LDKと、多くの個室をつくることは、限られた面積を小割にすることなので、1部屋のサイズは小さくなります。しかも人間は、ひと時に1カ所にしか居られません。つまり狭い部屋に居れば、狭いと感じるのは当然です。広がり空間を前提に、キッチン・リビング・家事室・子供部屋などを配置していく優れた間取りの技術があれば、私たちの暮らしは、もっと広がりと落ち着き、ふれあいをもたらしてくれるはずです。

少ない面積の家でも、広々とした家をつくることは十分可能なのです。

広がり間取りは、子供部屋を個室にしないのは、どうして?

A. 最近の家庭では、子供たちに個室を与えることが多いようです。集中的に勉強をさせる。子供の自立心を育てる。子供にもプライバシーがある・・・・。様々な理由付けがなされていますが、ホントに個室は必要なのでしょうか。子供たちには、両親や祖父母、兄弟とのふれあいの方が、大切ではないでしょうか。さりげないコミュニケーションが、のびのびと感情豊かな子供を育てるものと思います。

従来の個室型は、子供の心まで閉じこめてしまいます。私たちは住まい全体を子供部屋と考えて、家族のスムーズな交流の中から子供が成長していくことが望ましいと考えています。

リビングに吹き抜けをつくるのは、どうして?

A. 本来、吹抜けとは1階と2階をつなぐものです。同様に階段も1階と2階をつなぎます。そこで吹抜けと階段は1セットになり、階段が設けられることが多い玄関ホールに設けられるようになりました。そして玄関に吹抜けがある住まいは立派であるという、誤った考え方が広がってしまいました。ところが階段と吹抜けの目的はまるで違います。

階段は通路であり、吹抜けは1・2階のふれあいを保つためのもの。だから吹抜けは、家族が集まるリビングに設けるのが理想的です。

中廊下をつくると、どういう弊害があるの?

A. 「廊下を1m幅に」「中廊下の広い家は立派である」・・こうした提案が多くなっていますが、まず考えるべきなのは、本当に中廊下が必要か、どうかです。

中廊下は小さく区切られた部屋と部屋をつなぐ動線としての役割を前提に考えられています。逆に考えると、中廊下は家族のつながりをバラバラにする個室主義の結果であるともいえます。中廊下には次のような問題もあります。部屋の面積を狭くする。風通しや陽あたりを悪くする。建物のなかに冷たい部分をつくり、結露やすきま風を起こす・・・等。

中廊下のない、広々とした健康的な間取りを検討されてはいかがでしょうか。